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清志郎が逝っちまった

2009.05.15(Fri)

『音楽』 Comment(0)Trackback(0)
■遅ればせながら、あの清志郎が逝ってしまった。
独特のヴォーカルスタイル、権力や体制に向けられた軽やかで、それでいて強靱な批評精神、それらとは対称的なシャイで優しいその人柄。清志郎の魅力とは、それらが渾然一体となった、その存在そのものだった。
私が、初めてRCを見たのは、70年代の後半だったか、当時、人気のテレビ番組「夜のヒットスタジオ」に出演したときの衝撃的なライブ映像だった。ロックバンドが、お茶の間の歌謡番組に出ることなどまだまだ少なかった時代だ。曲名は忘れたのだが、テレビカメラの台車に乗って動き回り、ガムを噛みながら挑発的に歌う清志郎の姿はインパクト十分だった。


■楽曲で言うと、やはり「トランジスタラジオ」が印象に残っている。
この曲は、一聴して名曲だと思った。ティーンエイジャーの音楽に対する憧憬、退屈な日常に対する、ささやかな反抗が描かれているのだが、それがなんとものどかで、ピースフルなのである。これは、尾崎豊の学校への反抗とはちょっと違う、脱力的反抗と脳天気な逸脱というのか、清志郎のこういうスタンスに惹きつけられるのだ。この詩の世界を支えるメロディラインが、実にかっこよくきまっていて、RCサクセション史上屈指のポップセンスが煌めいている。


■先週は、テレビでも清志郎の通夜や葬儀の模様が、どのチャンネルでも放映されていた。
そんな中、土曜日のビート・たけしが進行役の番組で、斉藤孝がちょっと面白いコメントを発言していた。清志郎は、戦後民主主義教育が育てた最後の花のような人物であると。
戦後民主主義教育だけで、こんな才能が花開くとはとても思えないが、ある点でとても説得力があると思った。それは、高校の恩師に対する敬愛の思いを歌った『僕の好きな先生』という曲で、<僕の好きな先生=僕の好きなおじさん>と歌われている、あのフレーズ。つまり、教師と子どもが、対等な立場に立とうとするスタンス。現実問題としては、実現不可能なんだろうけど、理念としては、権力関係ではない平等性を持ち続けようという、戦後民主主義教育のある種の理想型を体現している、と。戦後民主主義を担った教師たちの思いと、その心意気に答えてくれた教え子との響きあい。ここには、あの頃の教師たちが夢想した関係性が、見事に刻まれているのではないだろうか。そして、清志郎が最後まで持ち続けた<愛と平和=ラブ&ピース>への拘り。これも、戦後民主主義教育が、深く拘わったテーマでもあった。


■個人的な思い出で言うと、90年代の初頭、ひどく落ち込んでいた時期があって、毎朝、当時発表されたばかりのRCサクセションの「BABY A GO GO」というアルバムを聴いて、職場へ通った日々も今となっては懐かしい。また、清志郎が敬愛するMG'Sとの競演アルバム『MEMPHIS』が出た後、同じメンバーによるライブツアーがあって、チケットを購入したにも拘わらず、体調を崩して行けなかったなんていう、悔しいこともあった。そう言えば、ソロとしての最後の作品となった『夢助』も、アメリカまで行ってのスティーブ・クロッパーによるプロデュース作品だった。STAXの音が本当に好きだったのだ。そしてその路線も、徐々に熟成され、理想とする音がようやく完成されようとしていた矢先の、本当に惜しまれる死だった。


■そんな清志郎追悼の意味も込めて、『忌野清志郎 完全復活祭 日本武道館 』というDVDを購入。去年のあのライブの頃は、本当にこれで復活するのかなと思っていた。映像を見ると、声はよく出ているものの動きにはどこか痛々しいものがある。店でしばらく流そうかとも考えたが、本当の清志郎を若い世代に知ってもらうのには、これはちょっとつらいかもしれないと考え、『2005★GOD Presents ROMANCE GRAY 35 』という豪華ゲストも参加した05年のライブDVDを、アマゾンに注文した。
このDVDを流して追悼イベントなんていうのもいいかもしれない。


■いずれにしても、なんとも早すぎる、そして悔しい死ではあるが、清志郎があの世にいるのなら、死というのもそんなに悪くはないと思えたりするから不思議だ。

追記
私が初めて見た「夜のヒットスタジオ」での清志郎だが、今日店に来たSさんの話によると、あの時、歌い終わった後、清志郎は、噛んでいたガムをテレビカメラのレンズにくっつけたそうだ。そう言えばそんなような気もする。なにしろ、暴れん坊でやばい雰囲気を漂わせていた。

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