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幼年期の終わり

2009.08.02(Sun)

『海外文学』 Comment(0)Trackback(0)
幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)
(2007/11/08)
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■体質的にSF小説があわないのか、それとも読み込みが足りないのか、多分両方だと思うが、ものすごく期待して読んだ割に、私的にはイマイチという感じ。カート・ヴォネガットなんかは大好きなんだが、しかし、ヴォネガットは、正統派のSFという感じではないしね。
ストーリーが本格的に起動するまでの、前半の伏線的なエピソードがぴんと来なかったり、登場人物が類型的で、もう一つ深みや魅力が感じられなかったり。そんなわけで、読んでる途中で、濃密に人間を描いたような小説、例えばフォークナーとかを読みたくなり、アマゾンで『アブサロム・アブサロム』(池澤夏樹編集「世界文学全集」)を注文したりなんていうことも。


■ただし、終末を迎えた地球と人類の描写は、安っぽいセンチメンタリズムを寄せ付けない、乾いた虚無と圧倒的な自然現象というか超常現象を描いて引き込まれる。それこそ悲観も楽観も突き抜けたような、あり得べき人類進化の可能性。
合理的な知性を極めたようなオーヴァーロードたちが、進化の袋小路に突き当たるのに対し、知性ではとても太刀打ちできない人類が、内側に持つ超自然的な無意識の中に、更なる進化の種を宿すという逆説的な視点が、一種の文明批評になっているようにも思う。更に、個としてではなく、類としての統一体としてのみ進化の道が開かれるという点も、近代批判に繋がってはいないだろうか。
しかしながら、進化そのものが、ここでは一つの終末として描かれていて、人間存在としては、ひとまず終止符が打たれるわけで、後付の安易な批評など入り込む余地がないような、一筋縄ではいかないやっかいな小説でもある。


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