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観るべし!JBの極めつきDVD! 『I Got the Feelin: James Brown in the 60s (3pc) [DVD] 』

2009.06.03(Wed)

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(2008/08/05)
James Brown

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恥ずかしながら、ジェームス・ブラウンの魅力に目覚めたのは、つい最近のことだ。なんで、あのかっこいいファンク・ミュージックをパスしてきたのだろう。我ながら不思議かつ情けない。
JBのことを知ったのは、四十年以上前のことで、私が中学か高校の頃のことである。当時、アメリカのポップチャートの熱心なウォッチャーであった、アホのくせにませていた私は、当然のことながら、チャートを賑わしていた、JBのいくつかのヒット曲(『I Feel Good』や『Papa's got a bland new back』)は耳にしていた。しかし、中高生のガキにはちょっと敷居が高かったのだろう、どうもピンと来なかった。そうこうしているうちに、JBは、『Man's man's world』という曲をヒットさせる。この曲がどうも私は苦手なのである。大仰なストリングスの前奏から始まり、JBの悲痛なヴォーカルが被さっていく。詞だけを見ると、そんなにたいした意味内容を歌っているわけではなさそうだ、それがなんでこんなにドラマティックな曲想になるのか、意味不明ではないか。暑い、あまりにも暑苦しい。これ以降、私の中で、JB=『Man's man's world』という図式が定着し、はっきり言ってダサイというイメージを抱いてしまったのである。もっとも同じ頃に、確か「アメリカン・バンドスタンド」というTV番組だったと思うのだが、日本でも日曜の朝に放映されていて、楽しみで観ていたのだが、この番組にJBが出演していたのを観て、度肝を抜かれたことはよく覚えている。そのパフォーマンス、ダンスステップの早いこと、早いこと、ほとんど足先がワープしているような錯覚を覚えたものだ。もちろん後年のでっぷりしたJBではなく、華奢といってもいいほどスリムなJBで、これはさすがにカッコイイ、なるほど彼の人気はこういうところにあるのだと納得した。以降、JBのファンクミュージックは、完成に向かい熟成されていくわけだが、そんな経緯は知るよしもなかった。


JBによるファンクミュージックというフォーマットの確立は、ブラックミュージックが生み出してきた、様々な音楽上の革新の中でも、ひょっとして頂点に位置するものではないかとさえ思う。JB以降、白人・黒人を問わず様々なミュージシャンが、ファンクの概念を広げ、新たな方法論でチャレンジしてきた。しかし、JBを超えるほど気持よく、そしてカッコイイ、ファンクにはお目にかかった(耳にかかったというべきか)ことがない。
JBの素晴らしさは、熱いのにクールな、心地よいエクスタシーを与えてくれるその音楽性と、同時に子どもの頃から鍛え上げられた驚異的なダンス・パフォーマンスにあることは言うまでもない。ダンスについては、貧しい子ども時代、靴磨きで儲けるために、ダンスで客を惹きつけたということから始まるらしい。それを、プロとして全米各地を演奏して回るなかで、磨き抜き熟成させていった、筋金入り、年季の入ったステップなのである。


そんな、全盛期JBの圧倒的なパフォーマンスを垣間見させてくれる、DVDがやっと手にはいるようになった。CDについては、素晴らしいライブ音源が、いろいろと発売されていたのだが、60年代後半から70年代初期の脂の乗りきったJBを映像で体験するということは、ほぼ不可能という状態だった。
MTVなどという概念のなかった時代、しかも黒人ミュージシャンは、チタリン・サーキットと呼ばれる黒人専用のクラブやホールなどをツアーして回っていた時代、とてもじゃないが、カネのかかる映像作品など残っているわけもない。
それが、去年出た『I Got the Feelin: James Brown in the 60s (3pc) [DVD] [Import] (2008)』というDVDのおかげで、ついに、ついに伝説的な全盛期JBのライブパフォーマンスを、映像で追体験することが出来るようになった。


このDVDは、三枚組で①68年ボストンガーデンでの公演、②同じく68年アポロシアターでの公演、③ボストンガーデンでの公演にまつわるドキュメンタリー、という構成になっている。
①のボストンガーデンでの公演は、キング牧師が暗殺された翌日、全米各地で暴動が広がる中、当夜ボストンでの公演があったJBに、ボストン市長から急遽依頼されテレビ中継が行われることになる。暴動になる可能性の高いストリートには外出せず、家でJBのテレビ中継を観て、亡きキング牧師を静かに偲ぼうというメッセージを託されたということである。結果的にこのアイデアは効を奏して、ボストンでは暴動は起こらなかった。そして、JB神話の一つともなった。このような、最も熱い政治の季節と波長を合わせるように、この夜、入魂のJBファンクが燃え上がる。(このあたりの事情については、『俺がJBだ!―ジェームズ・ブラウン自叙伝』 (文春文庫) という、素晴らしいJBの伝記に詳しいのだが、あいにくどこを探しても見あたらないので、まあこんなとこで)


DVD三枚というヴォリュームのブツなのだが、私が観るのはもっぱらボストンガーデンでのライブ。白黒の映像で、音質もイマイチのところがあるのだが(それでも過去出回っていたブートレッグとは雲泥の差らしい)、それを補ってあまりあるド迫力のライブである。演奏のキレ、JBの実にしなやかで美しいダンスステップ。磨き抜かれた芸が、アートの域にまで達した瞬間を見事にとらえている。彼のようなミュージシャンの場合、全盛期のステージを観ない限り、JBを体験したことにはならないと思う。年齢を重ねることが、熟成を重ねるというより、どんどんパフォーマンスの質の後退を余儀なくされ、キレのあるダンスやフリが鈍くなっていく。そして、鈍くなったJBのマントショーを観て失望する、あるいは侮ってしまうというのは、よくある話だ。そんなわけで、真のJBを体験することを望むのなら、迷わずこのDVDを観るべきである。


アポロシアターの方は、カラーなのだが変に凝ったカメラワークや、編集がちとうるさく感じられる。もう一枚のドキュメンタリーは、なにしろ日本語字幕なしの英語オンリーということで、これはもう完全にお手上げ。日本語版を出して欲しいところだ。

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