スポンサーサイト

--.--.--(--)

『スポンサー広告』 Comment-Trackback-
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

pagetop ↑

『移行期的混乱―経済成長神話の終わり』(平川克美 筑摩書房)

2011.01.31(Mon)

『政治・社会・経済』 Comment(0)Trackback(0)

移行期的混乱―経済成長神話の終わり移行期的混乱―経済成長神話の終わり
(2010/09/09)
平川 克美

商品詳細を見る



■久しぶりの更新になってしまった。
どうも、物欲に目がくらむとそっちの方にばかり目が向いてしまいます。ノートパソコンが欲しいんですよね。それもThinkPad。もともとは、Mac派だったんだけど、今は、WZエディタが使いたくて、Windows派になっております。エプソンのネットブックを持っているのですが、店で使うのにどうにもこうにもバッテリーの保ちが悪い。お客さんが来たときに、電源コードをはずして片づけてなんてやってられない。ぱっと蓋をして、さっと片づける、そういう使い方をしたいんですね。(狭い店なので客席にパソコンを持ち出してます)そんなんで、バッテリーの保ちがよくて、キーボードのタッチがいいやつ、ということで、ThinkPadなんですね。そんなんで、Thinkpad情報の収集にいそしんでおりました。脳内ThinkPad化してます。

■で、久々のブログで取り上げるのは、GAIBUNではなく、社会評論的なこんな本。
タイトルに、『移行期的混乱』とあるように、ひとつの時代から次の時代への移行期に見られる混乱が、いま、現在の世の中を覆っているという。例えば、「環境破壊」「格差拡大」「長期にわたるデフレ」「自殺の増加」等々。そして、これらの混乱は、すべて原因ではなく結果であるということ。
『移行期的混乱』なんてさらりとした表現が用いられているのだが、実は現在の移行期はとてつもない移行期で、いわば、有史以来初めてとも言えるような、大きな移行期にであるという。というのも、日本社会では、それこそ有史以来、連綿と人口が増え続けてきた。ところが、2006年をピークに人口減少という、かってない局面に入った。
人口の増減というのは、とりもなおさずその国の経済のスケールと直結している。その国の経済スケールを左右する最大の要因といってもいい。つまるところ、経済の土台を成す基礎がぐらつきはじめているということにほかならない。
しかし、このような大きな曲がり角にあって、未だに聞こえてくるのは経済成長だの、成長戦略だの、人口増大局面における経済運営の語法ばかり。この国の舵取りを任されている政治家はもちろんのこと、官僚や経済アナリスト、さらにはマスコミまで加わって大合唱という状態。
しかし、人口減少局面にあって、そんなことが本当に可能なのか、そこのところをじっくり考えてみようというのが本書の主張。


●「経済成長のメインプレイヤーの総数が減少しているときに、どのようにして経済成長を維持することができるというのだろうか。経済成長の主要なファクターが就業者人口の増加であるとすするならば、現在の日本において高度経済成長期、相対的安定期までの経済成長を維持することが困難であることは容易に判断することができる。」


■で、この人口減少という状況だが、著者はフランスの人口学者・歴史学・家族人類学者であるエマニュエル・トッドの説、つまり民主化の進展とそれに伴う女性の識字率向上、地位向上とともに人口は増大傾向から減少傾向へ移行するという、「収斂仮説」に全面的に依拠して展開している。
私は、トッドの本を読んでいないので判らないのだが、この本を読む限り、民主化が進む限り、どんな国であれ人口減少は避けられないということなのだろう。
であるなら、人口減少に見合った経済や社会の仕組みを作っていかなければならないはずで、当然、経済や社会のダウンサイジングという環境のもとでの、システムをどう作るかということこそ大問題となるはずである。にもかかわらず、「経済成長」や「成長戦略」という人口増大局面における言説のみが沸騰しているという現状がある。
著者によると真の問題はこうである。


●「問題なのは、成長戦略がないことではない、成長しなくてもやっていけるための戦略がないことが問題なのだ」


■思いっきり端折って紹介すると、こんな感じなのだが、実は著者は、日本の経済成長のそれぞれの局面における、ひとびとの労働意識ということにも注目していて、これが本の中では、かなりのページを割かれている。このあたりも興味深いのだが、ちょっと恣意的な感じがしないでもない。データ重視、実証主義的というより、ロマン的・文学的という感じなのだ。日本人の労働に対する勤勉性を、小関智弘・宮本常一・渡辺京二の著作などから引用したり、著者の思いはわかるが、客観性に欠けるような気がする。
しかし、本書のユニークな点は、いまどきの経済・社会評論系の本と違って、まさにこのあたりの主観的な物語性にこそあるのではないか。その意味で、読者を選ぶ本なんだろうと思う。私はというと、実になんとも微妙。ただ、著者のこんな主張には強い共感を覚える。とりわけ、最後のこんな一説には、まったくもって「異議なし!」のひと言。


●「もしこれからのわたしたちの時代に悲劇があるとすれば、それは下り坂に入ったひとつの国家のメンバーがそれに気づかずに成長の夢を見続けることであり、結果として夢と現実が大きく乖離してゆくということにあるとわたしには思える。」



□明日から、gatemouth社員旅行で金沢に行きます。といっても息子さんと二人なんですけどね。
そして、今週は関大の入試ということもあり、一週間休業します。来週から営業を再開します。
それから、「本のオフ会」ですが、これも変更で、下記の通り行います、よろしく。

 
<本のオフ会>

日時 2月5日(土) PM6:30~

お題  『切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話』(佐々木中 河出書房新社)


切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話切りとれ、あの祈る手を---〈本〉と〈革命〉をめぐる五つの夜話
(2010/10/21)
佐々木 中

商品詳細を見る





 


スポンサーサイト

pagetop ↑

▼ プロフィール

gatemouth

Author:gatemouth
吹田の関大前で、「ゲートマウス」という小さなカフェを営業しています。
「ゲートマウス」は、「本が楽しめる、ミュージック・カフェ」、もしくは「音楽が楽しめる、ブックカフェ」といったイメージの店です。勿論、フードやドリンクも充実。是非お気軽にお立ち寄りください。日曜、祭日は休業。

吹田市千里山東1-11-16
TEL 06-6387-4690
MAIL gatemouth8@gmail.com

▼ 最新記事
▼ 最新コメント
▼ 最新トラックバック
▼ 月別アーカイブ
▼ カテゴリ
▼ FC2カウンター
▼ 検索フォーム
▼ RSSリンクの表示
▼ リンク
▼ ブロとも申請フォーム
▼ QRコード
QRコード

pagetop ↑

Copyright © 2011 gatemouth all rights reserved.
Powered By FC2 blog. Designed by yucaco.

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。