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『コレラの時代の愛』(G・ガルシア・マルケス 木村榮一訳 新潮社)

2009.05.18(Mon)

『海外文学』 Comment(0)Trackback(0)
●『予告された殺人の記録』、『百年の孤独』に続いて読んだマルケス本。やっぱり、面白い!天性のストーリーテラーですね。
あとがきでも触れられているが、マルケスは十九世紀風の小説を書きたいということで、『コレラの時代の愛』を執筆したそうだ。確かに、たった一人の恋する人を五十年あまりも待ち続けるというプロットは、ちょっと現代離れした話で、十九世紀的ロマンチズムという文脈においてこそ、フィットするような主題のようにも思える。
というわけで、『百年の孤独』の幻想的な雰囲気とはひと味違うわけだが、あふれるアイデア、豊穣なエピソードの積み重ねなど、そこかしこにマルケスらしいテイストが散りばめられている。今、ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』を読んでいるのだが、彼もマルケス同様、饒舌かつスケールの大きなほら話を書く人だ。しかし、文中に様々なノイズが入り込み、筋を追うのが結構大変だ。それに比べると、マルケスは、饒舌ではあるけれども、ストーリーを追うのに苦労することはない。普通に面白い小説なのである。


●話は変わるのだが、先日、うちの店ではなじみの学生さんと、いわゆる「文学」などというものについて話していた。といっても、堅苦しい話ではない。彼の話を聞いていてどうも気になったことがある。彼は、「文学」と称されるものは、いかにも堅苦しく面白くなさそうで、あれを読もうなどという人は、単に見栄を張っているだけではないのか、というのである。結構な読書家でもある学生さんで、サブカル方面の本にはめっぽう強いし、音楽や映画などにも詳しいのだが、巡り合わせが悪いのか、いわゆる「文学」系の本で面白いと思うものに、出会っていないようなのだ。


●大体、「文学対非文学」という二項対立自体、不毛な設定とも思えるのだが、、それはまあここでは置いておこう。確かに面白くない「文学」もいっぱいあるのだから、彼のいうことにも一理あるのはわかる、しかし、面白い「文学」もまたいっぱいあるという、もう一方の真実がわかっていない。これは、しかし、説明のしようがない、本人に「文学」の面白さを実際に体感してもらうしかないのだから。


●この本を読んでいて、そんな彼にマルケスの本は、ぴったりなのではないかと思った。これなら彼も、「文学」というものに対する偏見を改めてくれるのではないか?マルケスの本は凡百のエンタテイメント系小説よりは数倍面白い、おまけに深い。てなわけで、彼のような「文学」というものに対する偏見に毒された人には、マルケスの本は絶好の解毒薬になるのではないだろうか。

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